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アートに出会い、仲間に出会ったこのまちを大事にしたい

「クオリアというアーティスト名は、実体をとらえにくい“感覚”という脳科学の用語から。たとえば、色や味というのは、人によってどのように感じるかわからないですよね。その実体を科学で証明できないんです。俺の絵も、実体のないものを描きたいというのが根本にあって、題材を決めないで手が動くままに描きすすめていくので、クオリアという言葉がピッタリだと思いました!見る人によって、とらえ方や感じ方が全然違うものを描きたいんです」

クオリアようじさんが描く絵は、今にも動き出すような躍動感があり、見る人に刺激を与え続けている。

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作品に磨きをかけるのは、現場で培った経験

「そもそも、アートの世界で生きていこうという意識はありませんでした。絵が描ける人がうらやましいと思ったぐらい。風景画や模写が全然描けなくて、学校の美術の成績も悪かったし(笑)でも、20代前半の頃ストリートアートに出会い、衝撃を受けました。『あ、絵って結構好き勝手に描いていいんだ!』って気付かされたんですよ」

「絵を描く人って、大体みんな学校に行って勉強すると思うんですけど、俺にはそれは合わなそう。だから画材の知識とか全くないし、そもそも筆を使って描くのが苦手なので、ほとんどポスターカラーしか使いません。あまり考えずに大雑把に描いてから、『こっちの方がかっこいいな』とか、『こうしたらもっと臨場感が出るな』とか思って付け加えたりしてます」

その発言とは裏腹に、クオリアさんの作品は緻密に計算されたかのような繊細さを持つ。

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一年眺め続けた先にあったもの

「店に来るたび、俺の作品を買わずに眺めるだけのお客さまがいました。それが一年間ぐらい経った頃、ようやく買っていただきまして(笑)いつの間にか、月1回のペースでオーダーしてくれるようになりました。どうやら、都内のデザイン会社に勤めていた彼は、一年もかけて俺の作品を見定めていたみたいなんですよね」

「あるとき彼から、『舞台広告を作ってくれないか』とお願いされて作った作品が結構好評で、その後3メートル以上もある作品を仕上げたこともあります。しかも、それをカンヌ国際広告祭に出展することになったんですよ。受賞こそ逃しましたけど、とてもいい経験になりました!」

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新しいものと水戸へのこだわり

「絵を描きだして12年以上経った今でも、自分の作風というものはありません。自分の作風があると、逃げ場がたくさんできちゃうんですよね。『こうするとかっこよくなる』というのが、なんとなくわかっちゃうというか…。そうではなく、常に新しいものを生み出していきたいんです」

「そりゃ壁に当たることもありますけど、時間があればほぼ毎日描き続けているので、気付いたらその壁を乗り越えちゃってます(笑)だから、ふと振り返ったときに『あ、成長しているんだな』って感じるんですよね。その一方で退化している部分もあります。『あの頃描いたこの絵はすごい』って自分で思っても、もう一度同じように描くことができなかったりね。でも、成長も退化も全部含めて面白いところじゃないかな」

「この活動をしているとよく、『東京に来いよ』って声をかけられます。確かに、東京の方が活動の幅も広がるけど、描いていて楽しくなきゃ意味がないと思うんですよね。それに、水戸でアートに出会い、仲間に出会った。そしてカンヌという、世界に繋がった…俺にとって水戸は一番絵を描きやすい環境だし、これからも大事にしたい場所です」

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クオリアさんの作品は、茨城県芸術祭美術展覧会の洋画部門で見事入選を果たした。

「南町自由広場のイベントでライブペイントをやったときに、ある女性に声をかけられました。聞くと、その女性は市内でバラ園を営んでいて、そこでライブペイントをやらせていただくことになったんです。それで話は終わりかと思ったら、『茨城県芸術祭にも出してみたらどう?』という話をいただき、出展することに。作品のサイズの関係で、デザイン部門ではなくなぜか洋画部門でのエントリーになったんですけど、入選して展示室のメインの場所に飾ってもらえたので、結果的には良かったかな(笑)」

バラ園バラ園でのライブペイントの様子

芸術祭作品茨城県芸術祭で入選した作品

「2年前、木工作家とガラス職人と一緒に、若手アーティスト3人でまちなかの空き店舗を使って作品を展示したこともありました。黒く塗った襖に描いたり、長さ7メートルの作品を飾ったり…たくさんの方に見に来ていただき、嬉しかったですね。空き店舗を使った展示、機会があればまたやってみたいです」

メインは洋服へのペイントだが、クオリアさんの手にかかればギターや靴などもキャンバスに変身。オーダーもできるそうだ。
また、水戸市南町のOZBASEには、クオリアさんが手がけた洋服が並び、購入することができる。アートギャラリーを訪ねる感覚でふらっと立ち寄ってみると、運が良ければクオリアさんが絵を描いているかも。

ギター

点から線、線から面へと紡がれたクオリアさんの作品は、アートの世界に新たなうねりを生み出す予感がする。

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■営業時間:11:00~20:00

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住所:水戸市南町1-2-26

TEL:029-233-2278

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