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この街に最先端を根付かせたい(後編)

前編はこちら

1986年、水戸に株式会社アットワークを創業した杉浦時彦さんは、当時を振り返って語る。
「親にも誰にも一切頼らず、全額自己負担で独立しました。最初は、フィルムケースに100円玉を入れて貯めることから始めました。それを絶対に崩しませんでしたね。あと、皆が天丼食べている時に自分だけかけそば、とかね。そうやってお金を貯めたんです。杉浦はケチだと言われることもありましたが、僕に言わせれば『ケチ』ではなく『倹約』なんですよ。夢に投資をするために、我慢を続けました」

「5坪程の売り場しかなかったBEAMSが、業界のトップ企業になりました。あの福田屋が、今では年商2,000億円の企業になりました。僕はそこで育ったし、自分にもできるというサクセスストーリーしか、頭にはなかったですね」

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DSC_0201-1アットワークのレディース店 MUSTY NEW

成功に必要なエッセンス

「僕はね、もともとシャイな人間なんですよ。人前に出るのもあまり好きじゃない。17、8歳の時に福田屋で、生まれて初めて『いらっしゃいませ』と言ったとき、もうね、赤面して汗が止まらず…でも、負けるのが嫌いだから、トイレ内に鏡を貼って、独りで顔の筋肉を柔らかくする練習を徹底的にやりました。僕の中で仕事モードのゴングが鳴ったら、どんなに苦手な人に対しても笑顔で接客できるようになった。仕事のため、成功するために自分と戦い、克服してきました」

「ブレない信念とこだわりを持ちながらも、革新を恐れず受け入れるという柔軟性を持つことが、成功するためには必要だと思います。そして、『やるんだ、できるんだ』と言い続けて、リスクを背負ってでもやる。今の若い人たちには、自ら立ち上がる気概を持って、発奮してもらいたいと思っています」

“常に活動中”という意味が込められたアットワークは、水戸市内にレディース・メンズを扱う11店舗のセレクトショップとWEBショップを展開するまでに成長した。
店の名前や内装、インテリアに至るまで、社長自らが全てコーディネートするなど、そのこだわりが光る。

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DSC_0186-1アットワークのメンズ店 biotope

“こだわり”といえば、本物への追求心は今も続いている。
プライベート以外でも、年に2回程度、Paris Collection(パリコレ) を始めとする海外ブランドの展示会に赴く。パリの他、ミラノやフィレンツェには特に足しげく通い、商品の買い付けだけでなく、現地のストリートの空気感なども定点観測して、自店に取り入れる努力を欠かさない。

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いつもどこでも活動中

アットワークビル会社の屋上では、千波湖の花火大会と絡めたイベントが催されたり、時にはパーティー会場になったり。さらに、アットワーク恒例のもちつき大会では、オリジナル半纏をまとったスタッフがおもてなしをするなど、“オシャレな時間”の追求に余念がない。

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「僕がやりたかったのは、衣・食・住をトータルでコーディネートすること。家に帰ったときに、どういう椅子に座って、どんな食器を使ってご飯を食べて、どういう音楽を聴いて、どんな映画を観ながら…TPOに合わせて車を使い分けたり、とかね。高い洋服を着ているだけじゃダメで、オシャレが根付いた生活そのものをプロデュースしたいです」

さらに、杉浦さんは付け加える。
HOLLYWOOD RANCH MARKETという、弊社のお得意先があります。代官山に店舗が移転した当時、そこのスタッフはみんな髪がモヒカンで、ピアスを空けていて。奇をてらった人ばかりでした。そんな彼らが、開店前に街のゴミ拾いをやっていたんですよ。いやぁ、これには惚れましたよね。見えないところだからこそ、きちんとやる。それも含めてファッションなんだなと感じました」

周りに見えるもの全てをオシャレ目線にしてしまう。そんな杉浦さんは、“いつも活動中”なのである。

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フラッグシップであり続けるために

「アットワークは、地元のファッション小売業のフラッグシップを目指しています。そのためには、最高品質のサービスとモノ、コトがあってこそ。FacebookやInstagramを活用して頻繁に情報を発信・吸収したり、若い人たちとも同じ目線で動くようにしたり…だから歳を取れないよね。加齢はまずいなと思いますもん。一方で、僕は根っからの“水戸っぽ”ですが、殿様商売ではない、古き良き水戸人の心意気や義理人情みたいなものを街の中に残していきたいですね」

「『東京に行くのがカッコいい』という感覚は、僕もかつて持っていました。でも、戻ってきてみたら水戸には良いところがたくさんあるし、今はなんとしてもこの街を良くしたいです。街に根ざす会社である以上、売上ばかりじゃなく、街に貢献する会社であり続けたい。ファッションを通して文化を伝え、水戸の街を豊かにすることが、アットワークの使命だと考えています」

2016年、アットワークは創業30周年を迎えた。
「水戸にも最先端のファッションを息づかせたい」という創業当時の思いは今も変わらぬまま、杉浦さんはこれからも走り続ける。

株式会社アットワーク

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住所:水戸市南町2-3-25 アットワークビル3F

TEL:029-232-0577

この街に最先端を根付かせたい(前編) ルーブル文化を歌声に乗せて(前編)

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