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直に触れると、本物に出会える(前編)

様々な文書や申請書類のペーパーレス化が進み、私たちの生活が便利になったのは言うまでもない。
しかし、結婚や不動産取得、相続など、人生の大きなイベントを迎える時、そうはいかない。今も昔も変わらず必要なものと言えば…そう、印章である。

「実印は、大切な財産を守るお客様の分身なんです。はんこって、一生のうちに何度も作るものではないものですから、お客様に心から納得いただけるものをお渡ししたい。何でも手軽に買えてしまう時代だからこそ、直に自分で見て・触れて・選ぶことで本質を見極め、値段以上の価値を感じることができると思うんです
はんこや横山の4代目・横山次郎さんには、強い信念がある。

横山さんのご先祖は修行の後、明治40年頃、水戸の街で印章業を始めた。以来、110余年続く老舗として、水戸市南町に店を構えている。

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技とセンスがもたらすもの

「高校卒業後に水戸を離れました。学生時代は航空部に入部し、グライダーで上昇気流を追いかけてばかりいた記憶しかありません。父の影響で昔から飛行機が好きだったんです。目とアタマが悪く、パイロットの夢は叶いませんでしたが(笑)、航空業界に身を置きたくて、国際航空貨物の物流業務に就きました」

「父が亡くなり、家業を継ぐためこの街に戻ってきたのは、今から約17年前。彫刻技術と心得は、父の遺した代々残っている資料と、職人の方々からご指導いただいて、修行してきました。子供の頃から遊び場だった店で親の仕事を見てきたので、もの作りの面白さに目覚めるのには、そう時間はかかりませんでした」

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「この仕事は、細かい作業で間違いが許されず、集中力が必要なので、日々修行の連続です。だからといって、長年やってきたという職歴だけでは、一概に語れるものでもありません。これは私の感覚ですが、『個々の職人が持てる技とセンス』や、『仕上げた商品で、お客様にどれだけ感動や満足を提供できたのか』ということの方が、もっと大切なんじゃないかな」

はんこや横山の一番の持ち味は、仕上がった文字の美しさだ。
「はんこやさんは、専門店によって印材や仕上りの文字の雰囲気が全然違います。手彫りで仕上げる当店の持ち味をしっかり出して、印章が必要になった時、お客様から選んでいただける店でありたいですね」

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自ら選んでこそ

最近では、インターネットで手軽に印章を注文できるようになった。
その一方で、インターネットは、煌びやかな画面に隠れて本物が見えにくい世界でもある。

「当然、安く手に入れたいというお客さんもいらっしゃいますから、ネット販売の需要もあると思います。でもうちは、店頭販売しかやっていません。ご面倒でも直にご来店をお願いして、お客様のご要望をお伺いしながら、納得いくものをじっくり選んでいただくようにしています。実印や銀行印は数十年も使うものですから、値段に関わらず、常に高品質なものをお渡ししたいです

「象牙や水牛などの印材はもちろんのこと、印鑑ケースについても、細かく仕様を変えた特注品など、こだわりの商品を数多くご用意しています。千円でも数万円の商品でも、『ここで選んで良かった』と満足していただきたい」

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店内を見渡すと、祭りの時に使われる木札やプレゼント用のマイ箸などがディスプレイされている。横山さんのセンスは、印章以外にも活かされているのだ。

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顧客と触れ合い、一緒に作り上げていくことで、こだわりの一品ができ上がる。
街のお洒落なはんこ屋さんの店主は、今日もその手を走らせ続ける。

dsc_0729はんこや横山
■営業時間:8:30~19:30

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住所:水戸市南町2-6-6

TEL:029-221-4514

原作は私ですが、この物語は水戸の皆さんのものです 直に触れると、本物に出会える(後編)

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