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目的がなくても、つい来てしまう場所へ(後編)

心地よいハワイアン空間を、喜びに変えて(前編)

岩上巧さんがオーナーを務める美容室「maCotoHair mahaloco」は、2008年にオープン。
以来、その空間には様々な人の思いが紡がれてきた。

「コミュニティハウスのような、人が自然と集う場所を作りたくて、その考えに共感してくれる仲間を集めました。アイデアを出し合い、ひとつの目標に向かって前に進んできたので、この空間ができたときはみんなで大泣きしちゃいました」

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無目的来店、それもいいじゃない

「『目的がないのになんか来ちゃった』という場所にしたいんです。ここに勉強しに来る人もいれば、僕の顔を見に来てだらだらと過ごすだけの人もいます…。ポテンシャルの高い人は、お金を払わなくてもそんなふうに通い続ける。良い意味で図々しさがあるんですよね。だけど、ここは結局美容室だから、お金も払わないのに行けないよ、という人もいます。だから、ハワイアンジュエリーを置いたり、アイスクリームやロコモコなどの食事を提供したりしています。ここに来ていただけるきっかけが、少しでも増えれば良いですね」

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「『こういう形で使いたい!』と言っていただければ、それに合わせた自由な使い方もご提案できます。例えばミーティング。ほら、硬い雰囲気での会議よりも、遊び感覚が少しあった方が、アイデアが溢れ出てくるじゃないですか」

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共感する仲間とともに

「ここで実際に結婚式を挙げたこともあるんです。ウェディングプランナーでもないのに、我々が企画をお手伝いしました。スタッフが司会をやったりね」
この結婚式が大きな起爆剤となり、自身でも様々な活動を展開するようになった。

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子どもも大人も一緒になって

「クリスマスにみんなでサンタの格好をして、水戸の街のゴミ拾いを行う、100年さんぽ村という活動を始めました。ランダムに3人グループをつくり、ゴミ拾いをしながら水戸を散歩し、それぞれの夢や価値観を語り合う。老若男女関係なく、その日出会った知らない人同士で横並びでしゃべり続けるというのが、この活動の醍醐味です。インターネットなどで簡単にやりとりができてしまう今の時代だからこそ、ライブでコミュニケーションをとれる人材を育てるべきだと思うんですよ」

「クリスマスにサンタの格好で街を歩き、ましてや知らない人としゃべるのはハードルが高く、苦手だという人も多いです。でも、新たな一歩を踏み出したいと思っている人は、たくさんいるんですよね。100年さんぽ村を、そんな人たちを結ぶ架け橋になるような活動にしていきたい。それぞれの夢や考えを共有することで、今まで持っていた自分の価値観や視点が変わり、驚きの才能が発揮できるきっかけになるかもしれません」

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「あと、金曜日の朝に、アロハフライデーマーケットという朝市を屋外のウッドデッキを使って開催しています。朝市といっても毎回決まった出店があるわけではなく、なんとなく人が集まってきて、ずっとしゃべっているだけのときもあるんですけどね」
初めて朝市を訪れた人も、その空気が心地よく、いつの間にか仲間になっていく。
そんな仲間たちと一緒に、いばらきキッズステージというイベントを立ち上げた。

「自己肯定感という言葉があります。これは、自分のことを大切にし、かけがえのない存在だと思える心の状態のことで、小学3~4年生ぐらいまでに形成されると言われています。自己肯定感が低いと、自分に自信が持てず、非行やいじめの原因になったりします。でもこれって、子どもの問題ではなくて、育った環境や関わる大人たちの影響が強いんですよ」

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「キッズステージは、子どもたちのファッションショー。ステージに立つという夢を叶えることで自信を持ち、未来につなげるというコンセプトがあります。でも、皆さんが普段イメージされるイベントと違い、“意識改革”が最大の目標なんです。イベント当日だけが勝負というわけではありません。また、来場者数だけが、イベントの成功を示す指標でもありません。親や実行委員など支える人みんなが、子どもたちを認めようという意識を持ってほしいんです」

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「実行委員以外にも、イベントを支えてくれる企業がたくさんあります。でもそれは、単なる企業の広告ではなく、僕たちのプロジェクトの理念に共感してくださる方たちです。また、イベントを支えてくれる学生たちがいます。でもそれは、ボランティアではなく能動的なサポーターたちです。子どもや親、実行委員や支えてくれる全員が、同じステージで交わり合い、同じ目標に向かう。この軸はぶらさずにやっていきたいですね」

「さらに、キッズヴィレッジというウェブサイトを立ち上げ、バーチャルの世界で村を作る構想もあります。村人に住民票を発行したり、バーチャルの中で商売をしたり…キッズステージだけで終わるんじゃなくて、それを経験した子どもたちが村人になって、また新たな交流を生む。もちろん、みんなで目的を共有する場として、新しい子たちにもどんどん参加してほしいです」

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オンリーワンを自信に変えて

「こんなふうに活動していると、イベントの仕掛け人みたいに思われがちだけど、僕が全部考えて企画するわけではありません。思いを共感する仲間たちと話をしている中で、『あ、この人はこういう分野が得意なんだな。だったらこういうことができるかも』と思いついたら、僕はあくまでそれらひとつひとつを、接着剤みたいにつなげていくのが好きなんです。提案はするけど決定はしない。みんなでイベントを作り上げていくうえで、それを一番大切にしています」

「美容師としての立場からも、感じることがあります。例えば、『憧れの髪形になりたい』というのは実は、自分にコンプレックスがあるからだと思うんです。また、年齢を重ねると『もう自分は年だから』と嘆く人もいますよね。でも、その人が持っている良さを最大限に引き出すのが美容師の仕事。お年を召した方にも、その人にしかない良さが必ずありますから。僕がやっている活動も美容師も、『今の自分に自信をつけてもらう、意識を変える』というコンセプトは一貫しているんですよ」

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岩上さんのもとには、今日も様々な目的で人が集まる。
ハワイアン全開なmahalocoに一度足を踏み入れれば、その空間と岩上さんが作り出す魅力に、きっとハマってしまうだろう。

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住所:水戸市城南2-10-9

TEL:029-303-6788

心地よいハワイアン空間を、喜びに変えて(前編) 神社をね、テーマパークのような場所にしたいんです

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